Loved real kyoto 匠 – かながわ歯科医院院長　神奈川勝

歯科医院の常識を覆す、削らず、抜かない治療

大津市のかながわ歯科医院は、なるべく削らない、抜かない、そして痛くないことを診療方針に掲げる、数少ない歯科医院である。ここで行うのは、虫歯菌を殺菌し歯を残すという最新の治療法。京都の壬生で染織業を営んでいた両親の歯が治療されていたにも関わらずボロボロになってしまっていたことが歯科医を目指すきっかけとなった神奈川勝院長は、80歳で20本の健康な歯を残すことを目標にした長期的な治療を実践する。

「自分の歯でご飯が食べられる喜びは、言葉では表現できないほど」だと語る。生涯健康な歯を残すことは、身体の健康にも繋がる。例えば、歯周病は悪化すれば心疾患や糖尿病を引き起こし、かみ合わせが悪ければ、肩こりや頭痛を誘発する。そうならないよう、総合的な歯科治療に加え、食育指導や栄養療法など、医学的視点から全身の健康へと導く診療も行っている。

平日の診療時間はなんと22時まで。遠方からの来院や、仕事帰りの患者に配慮した結果だが、時には休日を返上して訪問診療や研修に勤しむこともある。「もっと時間があればいいのに、と思います。より多くの患者さんの悩みを聞くことができますから」。ひたむきに患者のためを思うその姿勢に驚かされるが、「普通のことをしているだけ」と、折に触れ言い添える院長。セカンドオピニオンで来院する患者も多く、京都・滋賀にとどまらず鳥取や福井などからも通う人もいるという。「先生と出会えてよかった」という言葉が何よりの原動力。そんな神奈川院長のもとには、今日も多くの人々が訪れる。